高画質で失敗のない写真が誰でも撮れる現代。そんな時代に、あえて「不便さ」を追求した
トイデジタルカメラが登場しました。ケンコー・トキナーから発売された
「レトロデジ90」は、かつてのレンズ付きフィルムカメラ(使い捨てカメラ)の
ような操作感をデジタルで再現した、遊び心あふれる一台です。
1. 撮影を儀式にする「巻き上げダイヤル」
最大の特徴は、本体上部に備わった巻き上げダイヤルです。
デジカメでありながら、1枚撮るごとに「ジリジリ……」とダイヤルを回さなければ次の
シャッターを切ることができません。スマホやミラーレス機のような連写は一切不可能。
しかし、この一見無駄な動作こそが、被写体と向き合い、一瞬を大切に切り取る「撮影の儀式」
として、撮る喜びを再認識させてくれます。
2. 液晶なし、現像までのお楽しみ
背面には液晶モニターが存在しません。
自分がどんな写真を撮ったのか、その場では確認できないという徹底ぶり。
ファインダー越しに世界を覗き、「うまく撮れたかな?」というドキドキ感を抱えながら家へ
帰り、PCにデータを移すまで結果はお預けです。この「タイムラグ」が生むワクワク感は、
まさにフィルムカメラそのものです。
3. 「平成レトロ」を体現するスペック
画質についても、あえての「低スペック」が光ります。
有効画素数は約32万画素。最新スマホの足元にも及ばないスペックですが、
それによって生成される画像は、90年代から2000年代初頭の空気感を纏った、荒くて温かい、
いわゆる「エモい」描写になります。
カラーモード: 標準カラー、モノクロ、セピアの3種を選択可能。
動画撮影: 音声付きの動画も撮影でき、より動的な思い出をレトロに残せます。
利便性: 電源は入手しやすい単4形アルカリ乾電池3本。
ストレージはmicroSDHCカードに対応しており、データの管理は現代的です。
4. 飾っておきたくなる2つのデザイン
ラインナップは、シックな装いの「クラシック」と、ポップな配色が目を引く「シティポップ」
の2種類。どちらも軽量(約81g)で持ち運びやすく、ファッションアイテムとしても
魅力的です。
あえて「不便」を選ぶ贅沢
「レトロデジ90」は、最高の一枚を追い求めるための道具ではありません。
日常の何気ない景色を、手間暇かけて「思い出」へと変換するための装置です。
効率ばかりを求めがちな今だからこそ、あえて立ち止まり、ダイヤルを回してシャッターを切る。
そんな贅沢な時間を、このカメラで始めてみませんか?



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